特定技能「介護」の費用相場|初期費用から月額委託費まで
公開日:2026年7月12日
最終更新日:2026年8月2日
特定技能「介護」の受け入れ費用は、初期費用がおおよそ10〜110万円、登録支援機関への月額委託費が2〜3万円程度が目安です。
ここでは、内訳ごとの費用相場、採用ルートによる差、費用を抑える方法をまとめました。

監修者
武藤 拓矢合同会社エドミール 代表社員
資格:申請等取次者 / 外国人雇用管理主任者
2018年から外国人人材領域に携わり、技能実習・特定技能・技人国の全領域で延べ600名以上の採用から定着までを支援。2019年に登録支援機関「合同会社エドミール」を設立し、介護分野を中心に外国人材の導入・定着を伴走。商工会議所主催の外国人活用セミナーにも登壇。
目次
特定技能介護の費用の全体像・内訳
特定技能「介護」の受け入れ費用は、初期費用がおおよそ10〜110万円、登録支援機関への月額委託費が2〜3万円程度で、1年目の総額の目安は34〜146万円です。
国内在住者を採用するか、海外から呼び寄せるかによっても金額は変わります。サービスごとの料金体系は特定技能「介護」の料金・費用ページでも確認できます。
初期費用の内訳
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 人材紹介料 | 10〜60万円 |
| 在留資格申請費用 | 10〜20万円 |
| 受け入れ体制整備費 | 10万円前後 |
| 住宅・渡航費(国外採用の場合) | 10〜20万円 |
海外から直接採用する場合は、渡航費や住居の初期費用が加わるため、国内在住者の採用より総額が上がりやすくなります。
初期費用と月額委託費(2〜3万円×12か月=24〜36万円)を合わせた計算です。2年目以降は初期費用がかからず、月額委託費と更新費用が中心です。
月額費用の内訳
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 登録支援機関への支援委託費 | 2〜3万円/月 |
| 日本語学習支援費 | 数千円〜1万円/月 |
出入国在留管理庁の調査では、支援委託料の月額平均は28,386円となっています。全体の9割ほどが月額3万円以下に収まっています。
採用ルート別の費用差
同じ特定技能「介護」でも、採用ルートによって初期費用の幅が変わります。
- 技能実習(介護)からの移行:紹介料が抑えやすく、申請・切替費用が中心になりやすい
- 国内在住者の採用:渡航費が不要な一方、紹介料と在留資格変更の費用が残る
- 海外からの新規採用:渡航費・住居準備が加わり、初期費用が最も高くなりやすい
見積を比較するときは、1年目の総額(初期+月額×12)で揃えて確認すると、ルート間の差が見えやすくなります。
介護分野特有の公的費用(協議会費・技能評価試験の受験料)
介護分野の特定技能協議会は、入会費・年会費・月会費のいずれも0円で加入できます。一方、技能測定試験(介護技能評価試験・介護日本語評価試験)の受験料は、2026年4月1日以降実施分から改定され、現在は各2,000円程度です。
協議会加入自体には費用がかからないため、受け入れ費用の見積もりでは技能測定試験の受験料だけを別枠で考えておくと総額が把握しやすくなります。
登録支援機関への委託費用の内訳(義務的支援項目別)
月額の支援委託費には特定技能1号の義務的支援10項目の実施費用が含まれ、出入国在留管理庁の調査では月額平均28,386円です。
- 事前ガイダンス
- 出入国時の送迎
- 住居確保支援
- 生活オリエンテーション
- 公的手続きの同行
- 日本語学習の機会提供
- 相談・苦情対応
- 日本人との交流促進
- 転職支援(人員整理時)
- 定期的な面談・行政機関への通報
このうち費用の内訳が見えやすい3項目を取り上げます。
事前ガイダンス・生活オリエンテーション
受け入れ前後の説明にかかる費用で、2〜5万円程度が目安です。定額制の委託費に含まれているケースが一般的です。
定期面談・相談対応
3か月に1回以上の定期面談や、日常の相談対応にかかる費用です。多くの登録支援機関では、月額の定額費用に含まれています。
出入国時の送迎・住居確保支援
空港への送迎や住居探しのサポートにかかる費用で、1〜3万円程度が目安です。実費精算になる場合もあるため、契約前に定額制か実費精算かを確認してください。
在留資格の申請・更新にかかる費用
特定技能の在留資格は、認定申請がおおよそ10〜20万円、更新申請が3〜8万円程度が目安です。
行政書士に依頼する場合は着手金が加わることもあります。申請の流れ自体は在留資格申請の流れで整理しています。
施設負担と本人負担の境界
渡航費・住居費・健康診断費など、制度上は本人負担が認められる費用もあります。一方で、義務的支援にかかる費用を外国人本人から徴収することは認められていません。
- 見積書で「施設負担」「本人負担」の区分が分かれているか確認する
- 登録支援機関の月額委託費が本人請求になっていないか確認する
- 契約前に境界を書面で揃え、口頭合意だけにしない
費用を抑える方法
費用を抑えるには、採用ルートの見直し、複数機関の見積比較、自社対応できる支援項目の棚卸しが有効です。
- 複数の登録支援機関から見積もりを取り、支援内容と費用を比較する。金額だけでなく支援の質もあわせて見る
- 国内在住者の採用や、技能実習からの移行を優先し、渡航費・住居準備費を抑える
- 自治体や業界団体が案内する外国人介護人材向けの助成・補助がないか、所在地の窓口で確認する
- 義務的支援10項目のうち、自社で対応できる部分がないか棚卸しする
複数の機関を比較する際の観点は登録支援機関の選び方にまとめています。介護分野の支援実績を見る場合は介護向け登録支援機関のおすすめ比較も参考にしてください。
よくある質問
- 登録支援機関への委託費用は誰が負担しますか
- 受け入れ機関(介護施設側)が負担するのが一般的です。外国人材本人から義務的支援の費用を徴収することは、特定技能制度上認められていません。
- 月額費用が3万円を超える場合は割高ですか
- 一概には言えません。項目別単価制の場合、定期面談や日本語学習支援を手厚くすると3万円を超えることがあります。金額だけでなく支援内容とあわせて確認してください。
- 費用の内訳を確認するタイミングは
- 契約前の見積もり段階で確認するのが確実です。口頭ではなく書面で内訳をもらっておくと、後からのトラブルを防げます。
- 技能実習からの移行は費用が安いですか
- 渡航費や新規の紹介料が抑えやすいため、海外からの新規採用より初期費用は低くなりやすいです。ただし、在留資格の変更申請費用や月額の支援委託費は別途かかります。
まとめ
特定技能「介護」の費用は、初期費用10〜110万円、月額委託費2〜3万円が目安です。
出入国在留管理庁の調査でも、支援委託料の月額平均は28,386円で、全体の9割ほどが月額3万円以下です。公的データと大きく乖離した見積もりでは、内訳説明を求めてください。
- 金額だけでなく、義務的支援の内容や実費精算の有無を確認する
- 本人負担と施設負担の境界を契約前に書面で揃える
受け入れ体制の詳しい流れは外国人介護人材の受け入れガイドで解説しています。費用面のご相談は無料相談から承っています。
特定技能以外の採用ルートも含めて費用と手順を比較したい方は、外国人介護士の採用ルート比較と受け入れ手順もご確認ください。




